6.4. Windows版

6.4.1. OSのサスペンド機能

デスクトップOSにてSenju DevOperation Conductorを使用する場合、デスクトップOSのサスペンド機能を使用するとSenju DevOperation Conductorが誤動作することがあります。

サスペンド機能はオフにしてご利用下さい。

6.4.2. デスクトップヒープの不足時の動作

コマンドやプロセスが終了コード128で異常終了する事がありますが、この現象は、User32.dll、Kernel32.dllの初期化に失敗した時のWindows の仕様であり、デスクトップヒープというメモリ領域が不足した時等に発生します。

詳細はMicrosoft社にお問合せ下さい。

6.4.3. Windowsのリブート操作の制限事項

Senju DevOperation ConductorではWindowsのノードに対するリブートの操作は、WIN32APIのInitiateSystemShutdown()を最大3回リトライしてリブートを試みます。 しかし、Windowsの不具合により、ご使用のハードウェア、環境により、リブートの動作が完了しない場合があります。

千手システムではリブートが正常に完了するまで遠隔からの操作は一切行う事ができません。 運用でご使用になる前に、実際にご使用になる環境にて十分にテストを実施して問題のない事を確認して下さい。

なお、Windowsの不具合につきましては、Microsoft社にお問合せ下さい。 弊社では、リブートが完了できない障害についての責任は負いかねます。

6.4.4. リモートでの千手停止時の注意事項

千手エージェントに対して、千手マネージャからリモートでsj_haltコマンドを実行すると、sj_haltコマンドが正常に終了することができません。 本コマンドは必ず監視対象ノードのコマンドプロンプトにて実行して下さい。

6.4.5. リモートコマンド実行の実行アカウント

千手マネージャでの千手コマンドの「共通/その他」の「リモートコマンド実行」では、リモートで実行するコマンドのアカウントを指定することができません。 コマンドは、千手稼働アカウントで実行されます。

6.4.6. UNC/DOSデバイス名のチェックの制限事項

Windows版千手マネージャではUNIX、Linux版エージェントに対する設定でも文字列チェックでUNC/DOSデバイス名のチェックを行う箇所があります。

6.4.7. ノードの停止時のログ出力先

ノードのリブートやシャットダウンに関するログは、ログ出力先の設定に関わらずアプリケーションイベントログに出力します。

6.4.8. 千手APIの下位互換性

Senju/DC 2020にて、千手APIを使用するためのライブラリについてLIBSENJU160.libからLIBSENJU200.libにライブラリ名が変更になりましたので注意して下さい。

ライブラリLIBSENJU200.libをリンクしたモジュールは、実行時に共用ライブラリLIBSENJU200.dllを使用します。

なお、LIBSENJU160.libをリンクしたモジュールは、実行時に共用ライブラリLIBSENJU160.dllを使用します。

本バージョンでは下位互換性を保つため、 %SENJUHOME%bin にLIBSENJU160.dllを格納しております。Senju/DC 2016の千手環境でLIBSENJU160.libを用いて作成されたモジュールは、再ビルドする事無しに稼働させる事ができます。

なお、Senju/OC 2014以前に提供されていたLIBSENJU140.dllの頒布・サポートは中止されました。LIBSENJU160.libに移行するようにして下さい。

6.4.9. マルチエージェント環境での千手APIの仕様

Senju/DC 2018以前のバージョンの千手エージェントとSenju/DC 2020以降のバージョンの千手エージェントを共存させた千手エージェント(マルチエージェント)にて、千手提供ライブラリLIBSENJU200を利用したユーザーアプリケーションは、Senju/DC 2018以前のエージェントの千手稼働アカウントでは実行することができません。

また、上記環境でデフォルトエージェントをSenju/DC 2018以前のエージェントに設定している場合、千手稼働アカウント以外のアカウントでもLIBSENJU200を利用したユーザーアプリケーションを実行することができません。

デフォルトエージェントをSenju/DC 2018以前のバージョンの千手エージェントに設定した状態で、千手稼働アカウント以外のアカウントでLIBSENJU200を利用したユーザーアプリケーションを実行する場合は、当該アカウントのユーザー環境変数「PATH」に、動作させたいエージェント環境の千手ホームィレクトリ下のbinを追加して下さい。

6.4.10. 千手コマンドのコマンド起動シーケンスが長い場合の注意事項

千手コマンドを実行する際、コマンド起動シーケンスが256バイトを超えると、コマンドが異常終了する事があります。 事前に動作を確認して下さい。

6.4.11. マシン名と千手稼働アカウント名を同一にした場合の制限事項

マシン名と同名のアカウントを千手稼働アカウントとして千手エージェントをインストールしているマシンに、追加でサブ千手エージェントをインストールした場合、インストールは正常終了しますが、インストールの最後に行われる千手起動処理の際に、マシン名と同名の千手稼働アカウントで稼働している千手の起動処理が行われます。

千手エージェントのインストール時に、マシン名と同名のアカウントを千手稼働アカウントとして設定しないで下さい。

6.4.12. ユーザーアカウント制御機能が「有効」な状態での制限事項

ユーザーアカウント制御機能(UAC:User Account Control)が「有効」な状態でサポートされるOS/プロダクトは以下の通りです。
  • Windows Server 2016 の千手エージェント、千手センサー

  • Windows Server 2019 の千手エージェント、千手センサー

  • Windows Server 2022 の千手エージェント、千手センサー

ユーザーアカウント制御機能が「有効」な状態では以下の制限事項があります。
  • Telnet接続による監視を行う場合、ユーザーアカウントをTelnetClientsグループに追加する必要があります。

  • コンフィグレーションのコマンド実行項目を取得する場合、千手稼働アカウントとAdministrator以外のアカウントを指定できません。

  • ランブックオートメーションのセクションでローカル実行を行う場合、千手稼働アカウント以外のアカウントを指定できません。

  • ジョブを実行する場合、ジョブの実行アカウントは、千手稼働アカウントまたはAdministratorとして下さい。

  • コマンドプロンプトからSenju DevOperation Conductorの提供するコマンドを実行する場合、コマンドプロンプトを管理者として実行する必要があります。

  • Windowsの千手センサーに対してWMIで接続する処理を行う場合、接続ユーザとしてAdministratorアカウントを指定して下さい。

6.4.13. 遠隔ソフトウェア保守機能の制限事項

Windows版千手マネージャからUNIX、Linuxエージェントへの遠隔ソフトウェア保守機能は、使用できません。

6.4.14. その他の仕様上の制限

その他の仕様上の制限については、 ユーザーズガイド「資料集」「制限事項及びプロセス構成」 を参照して下さい。