サービスデスク
サービスデスクとは、システムの利用者や開発担当者、運用担当者など、様々な関係者からの問い合わせや申請、
システムからの障害アラートなどを一元管理し、各プロセスを管理する機能になります。
下記の通り、大きく別けて二つのフローが想定され、システムに大きな変更が無い申請などはサービス要求プロセスとして処理され、
システムへの変更の可能性がある障害などについてはインシデント管理や問題管理プロセス等による対応が必要になります。
これらのプロセスを適切かつ運用現場が混乱しないように廻すためにはサービスデスクツールが必要になります。
サービスデスクの主な目的
サービスデスクの主な目的は以下の5つです。
- ①窓口の一元化 (※SPOC:Single Point Of Contact )
- ・問合せや障害の種類によらないユーザ単一窓口の実現
- ・迅速に担当者のアサインやエスカレーションを管理
- ②ナレッジの蓄積および共有化によるサービスレベルの向上
- ・ナレッジ(FAQ,既知エラー)公開によるユーザへのサービス向上
- ・類似した問合せの防止によるサービスデスク業務の効率化
- ・属人的なシステム運用からの脱却
- ・回答の内容承認プロセスによる回答品質の向上
- ③目標(KPI)にもとづく継続的PDCA実施
- ・ITサービスレベルの定量的指標による見える化実現
- ・期限内インシデント解決率、一次サポート解決率等の値をベースにした継続的なPDCA実現
- ④重大インシデントの発生予防
- ・問題管理の徹底による障害の根本原因排除
- ・申請承認にもとづく変更手続き管理により、リリース時の重大インシデント防止
- ⑤IT全般統制の実現
- ・インシデントの改ざん防止
- ・本番環境への変更に関する申請、承認フローの管理によるIT全般統制の実現
- ・IT全般統制において必要となる監査証跡の確保
運用部門は左側のように開発部門から引き受けたシステムを運用し、ユーザーに対してサービス提供する役割を持っています。
しかし、ユーザーや開発部門との情報共有を充実させ、サービスレベルを向上させるには右側のようなイメージへの進化が求められます。
そのためにはサービスデスクによる5つの目的の達成が重要なポイントとなります。