6.2. 千手ブラウザ

6.2.1. 千手ブラウザと千手マネージャ間のネットワークの前提事項

千手ブラウザと千手マネージャ間のネットワークは、LAN環境が前提です。

6.2.2. エンティティ間の参照関係に関する注意事項

他のエンティティで参照しているエンティティでも、チェックされずに削除されるものがあります。 (例:営業日カレンダーは、ノードの監視日として使用していても、削除可能です)

6.2.3. 千手ブラウザの入力に関する注意事項

千手ブラウザ上のほとんどの操作は、キーボードで代替できますが、一部、不可能な操作があります。 (例:千手ブラウザのツリービュー、リストビュー間でのエンティティ選択の切り替え)

6.2.4. 千手ブラウザのステータスバーの時刻

千手ブラウザのステータスバーの時刻は、千手ブラウザが稼働しているPCの時刻です。

千手マネージャの時刻と千手ブラウザが稼働するPCの時刻は、合わせるようにして下さい。

6.2.5. 大規模環境でのデータの更新時の注意事項

大量データが存在する場合、データの追加/変更/削除の処理に時間がかかる事があります。 また、この間は、更新結果が画面に反映されていなくても、画面の操作を行えます。

6.2.6. 大規模環境での千手ブラウザのログイン時間

データ量に応じてログインまでの時間も変わります。 (データが多いとログインまで数分かかる場合があります。) ログアウトや千手ドメイン切断についても同様です。

不要となったデータは、削除を行うようにして下さい。 (特に、ジョブスケジュールサブシステムの古い運用日付)

6.2.7. 大規模環境でのプロセスの起動時間

データ量に応じて、千手マネージャ上の千手ブラウザ関連プロセスの起動時間が変わります。 起動に数分かかる場合もあります。

不要となったデータは、削除するようにして下さい。 (特に、ジョブスケジュールサブシステムの古い運用日付)

6.2.8. 所持していないライセンスの表示

各サブシステム、各エクステンションのライセンスが無い場合、関係するメニューやアイコンは不活性、あるいは非表示になります。

6.2.9. 複数の千手ブラウザ使用時の注意事項

複数の千手ブラウザを使用している場合、一方の千手ブラウザの編集結果が、他方の千手ブラウザの既に開いているダイアログやプロパティ上には、反映されません。 (ダイアログやプロパティを開き直すと、変更は反映されています。)

6.2.10. 千手ブラウザに関する設定保存

警報装置の各種設定、ウィンドウの各種情報、印刷設定、ログイン画面のデフォルト値、メッセージフィルタ設定、ユーザーツール設定、接続設定、エイリアスの設定、グローバルノードモニタのビューの設定は千手ブラウザが稼働しているノードで有効なレジストリへ、千手ブラウザ終了時に保存されます。 よって、千手ブラウザを起動したときのこれらの設定は、前回正常に終了した千手ブラウザの情報を引き継ぐようになっています。

6.2.11. コマンド実行時の出力内容の確認

「コマンド実行」画面には実行されたコマンドの標準出力や、標準エラー出力が表示されますが、ウィンドウのサイズを狭めて表示が消えてしまうと、再度広げても消えてしまった文字は表示されません。 このような場合でも、アウトプットビューには表示されますので、こちらから確認を行って下さい。

6.2.12. コマンド実行画面の入力時の制限事項

「コマンド実行」画面は標準入力を受け付けますが、千手マネージャがWindowsの場合、“Ctrl+Z”で、ファイルの終わりを示す事はできません。

6.2.13. コマンド実行画面のローカル編集機能

千手マネージャがWindowsの場合、千手コマンド・ユーザーコマンドを実行すると「コマンド実行」画面にある「ローカル編集」チェックボックスが有効になります。 この機能を使用すると、千手ブラウザ側で入力文字を一時的に保持して、「Enter」キーを押されると一括してコマンドに文字列を送信します。 例えば”date”コマンドを実行して日付を入力する場合に有効です。 通常はデフォルトの設定(ローカル編集機能がONの状態)のままご使用下さい。

6.2.14. 千手ブラウザの非モーダルウィンドウ・ダイアログの動作

千手ブラウザから開かれる非モーダルウィンドウ・ダイアログは、千手ブラウザ画面の後ろに隠れる事があります。このような場合、タスクバーからの操作により、隠れたウィンドウを最前面に表示して下さい。 逆にモーダルウィンドウ・ダイアログは、通常親ウィンドウの後ろに隠れる事はありませんが、タスクバーからの操作により、親ウィンドウを最前面に表示する事ができてしまいます。 このような状態になると、千手ブラウザのどの画面をクリックしてもビープ音がして、操作が全くできなくなったかの様に見えますが、Altキーを押しながらEscキーを何度か押す事で、隠れたウィンドウやダイアログを最前面に表示させる事により、操作ができるようになります。

6.2.15. 千手ブラウザのドッカブルバーの制限事項

千手ブラウザ画面のドッカブルツールバーを縦にした状態で、「ツールバーの設定」を行うと、2列目以降が表示されなくなります。千手ブラウザ画面では、ドッカブルツールバーを縦にしないで下さい。

6.2.16. 複数の千手ブラウザを起動した際の制限事項

複数の千手ブラウザを起動すると、以下のようなダイアログが表示されることがあります。

「サーバー使用中:"千手ブラウザ" プログラムが応答しないため、この作業を完了できません。[切り替え]を選んで、問題を解消して下さい。」

この場合は、[切り替え]を選んで、作業を続行して下さい。

6.2.17. 千手ブラウザのレジストリ情報のリセット方法

千手ブラウザのレジストリ情報を初回インストール時の状態に戻したいときには、千手ブラウザ起動時(「スタート」メニューから「千手ブラウザ」を選択した直後)に、ログイン画面が起動するまで、Shiftキーを押し続けて下さい。 なお、この操作は本書「 千手ブラウザに関する設定保存 」で示した項目の全てを初期化されてしまうので注意して下さい。

6.2.18. マルチバイト文字を含む長い文字列を表示した時の制限事項

テキストボックスに入力された、マルチバイト文字を含む長い文字列を表示したとき、Windowsの問題により、最後の部分が表示されない場合があります。 この現象の詳細については、Microsoft社にお問合せ下さい。 なお、現象が発生したときは、その文字列の最後尾部分を選択する(反転させる)と、表示されていなかった部分が表示されます。

6.2.19. 千手ブラウザと千手マネージャのヘルスチェックの注意事項

ネットワーク障害や、千手マネージャ自体に障害が発生した場合は、通信の終了通知が千手ブラウザに届かない事があります。 このような時は、WindowsにおけるTCP/IPのネットワークタイムアウトの設定に従って、千手マネージャ側との通信切断を検知します。

WindowsにおけるTCP/IPのネットワークタイムアウトの動作は、データ転送時にネットワークが切り離された場合、及びアイドル状態(データを送受信せず待機している状態)でネットワークが切り離された場合に大別されます。 データ転送時にネットワークが切り離された場合は、通常それほど時間を必要としませんが、アイドル状態でネットワークが切り離された場合、デフォルトの設定ならば、通信切断の検知に最長で約2時間程度必要となります。 なお、千手ブラウザ・千手マネージャ間のヘルスチェック機能(ネットワークヘルスチェックオプション)を使用した場合、最長5分程度で検知できます。

6.2.20. ユーザーツール機能の制限事項

千手ブラウザ画面の「ユーザーツール」に、同じ「メニューアイテム名」で複数のコマンドを登録しても、次回千手ブラウザ起動時には1つしか表示されません。 コマンドを追加する時は、必ず「メニューアイテム名」も変えて下さい。

6.2.21. ホイール操作の横スクロールの制限事項

ホイール付きマウスで、ホイール操作を行った場合、リストビューでの横スクロールは正しく動作しません。

6.2.22. アンインストール時の動作に関する制限事項

千手ブラウザのアンインストールを行っても、一部のファイル、フォルダ、レジストリが残る場合があります。 これは、InstallShieldのデフォルトの動作です。

6.2.23. 千手ブラウザから設定するプリンタの設定保存

千手ブラウザから指定するプリンタの設定では、「原稿サイズ」、「出力用紙サイズ」と「印刷の向き」のみ保存されます。

6.2.24. モーダルウィンドウが開いている状態での切断時の動作

モーダルウィンドウが開いている状態で、千手マネージャとの接続が切れると、千手ブラウザが異常終了したり操作できなくなったりする場合があります。

6.2.25. 入力項目に使用できない文字

入力項目にローマ数字の「ⅰ」~「ⅹ」を使用すると、千手システムが正しく動作しない場合がありますので使用しないで下さい。

6.2.26. エイリアスの複数選択時の書き出し動作

異なる種類のエイリアスを複数選択し書き出しを行った場合、選択したエンティティのうち先頭のエイリアスと同じ種類のエイリアスが書き出されます。

6.2.27. ドメインポリシーの設定が可能な千手ユーザーグループ

ドメインポリシーの設定は千手ユーザーグループのAdministratorsとManagersにて行うことができます。

6.2.28. データの一括書き出しが途中で失敗した時の動作

データの一括書き出し機能では複数のファイルの書き出しを行います。 書き出しの途中で失敗した場合は、以降のファイルの書き出しは行われません。

例えばジョブスケジュールの場合、営業日カレンダー、稼働日カレンダー、トリガ、リソース、動作環境、動作環境プール、ジョブ、ネット.定義有効日、システムの順番で定義データを書き出します。 トリガの書き出しに失敗した場合は、営業日カレンダー、稼働日カレンダーのみ書き出され、リソース以降のファイルの書き出しは行われません。

6.2.29. 出力レベルを変更した場合の過去メッセージ出力数の制限事項

メッセージアクションにて出力メッセージの変更でレベルの変更を行っている場合、以下の千手ブラウザオプションにより取得できる過去メッセージ数と設定した値に差分が出る可能性があります。
  • NumOfPastNodeMessageErr

  • NumOfPastNodeMessageWarn

  • NumOfPastNodeMessageInfo

6.2.30. その他の仕様上の制限

その他の仕様上の制限については、 ユーザーズガイド「資料集」「制限事項及びプロセス構成」 を参照して下さい。