4. Senju Operation ConductorからSenju DevOperation Conductorへのマイグレーション

この章では、Senju Operation Conductor(以後、Senju/OC)システムからSenju DevOperation Conductor(以後、Senju/DC)システムへバージョンアップを行う場合の注意事項について記述します。

4.1. バージョンアップ計画

バージョンアップ計画は、各コンポーネントで以下のパターンに分かれます。

  • 千手ブラウザ
    1. Senju/OCの千手ブラウザをアンインストールして、Senju/DCの千手ブラウザを新規インストールする。

  • 千手マネージャ
    1. Senju/OCの千手マネージャをアンインストールして、Senju/DCの千手マネージャを新規インストールする。

    2. Senju/DCのマネージャを別の環境に新規インストールして、千手エージェントを切り替える。

    警告

    Senju/OCのマネージャを直接 Senju/DCのマネージャにアップグレードすることはできません。

  • 千手エージェント
    1. Senju/OCの千手エージェントをアンインストールして、Senju/DCの千手エージェントを新規インストールする。

    2. Senju/OCの千手エージェントをSenju/DCの千手エージェントにアップグレードパッチでアップグレードする。

    3. Senju/OCの千手エージェントを引き続き利用する。

  • 千手データベースサーバー
    1. Senju/OCの千手データベースサーバーをアンインストールして、Senju/DCの千手データベースサービスを新規インストールする。

    2. Senju/DCの千手データベースサービスを新規インストールして、千手マネージャの履歴蓄積先を切り替える。

    警告

    Senju/OCの千手データベースサーバーを直接 Senju/DCの千手データベースサービスにアップグレードすることはできません。

  • 千手ウェブサーバー
    1. Senju/OCの千手ウェブサーバーをアンインストールして、Senju/DCの千手ウェブサービスを新規インストールする。

    2. Senju/DCの千手ウェブサービスを新規インストールして、千手マネージャに接続する。

    警告

    Senju/OCの千手ウェブサーバーを直接 Senju/DCの千手ウェブサービスにアップグレードすることはできません。

  • 千手Webコネクション(DW)
    1. Senju/OCの千手Webコネクション(DW)をアンインストールして、Senju/DCの千手DevOpsポータルを新規インストールする。

    2. Senju/DCの千手DevOpsポータルを新規インストールして、千手マネージャの履歴蓄積先を切り替える。

    警告

    千手Webコネクション(DW)はSenju/DCでは利用できません。千手DevOpsポータルとして再構築して下さい。

各コンポーネントのバージョンアップパターンにおいて、Senju/DCのバージョンアップ順序について、例を使って説明します。

4.1.1. 千手データベースサーバー・千手ウェブサーバー・千手Webコネクション(DW)を導入していない場合

ここでは、千手データベースサーバー・千手ウェブサーバー・千手Webコネクション(DW)を導入していない環境で、

Senju/OC から Senju/DC へのマイグレーション順序について、例を使って説明をします。

_images/senju_oc_example1.jpg

図 4.1 Senju/OCシステム例

各ノードをSenju/DCへバージョンアップする場合に必要なツールは、以下の表のようになります。バージョンアップ実施前に準備を行って下さい。

○:必要、-:必要なし。

表 4.1 バージョンアップで必要なツール

ノード

インストーラ (Senju/OC)

インストーラ (Senju/DC)

アップグレードパッチ (Senju/DC)

千手ブラウザ

千手オフライザ

千手マネージャ

千手エージェント

○(※1)

○(※1)

○(※2)

※1 新規インストールする場合

※2 アップグレードする場合

各ツールの詳細な利用方法については、各ドキュメント(インストーラについては 「インストールガイド」 、アップグレードパッチについてはパッチの 「README」 )を参照して下さい。

定義を移行する詳細な手順方法については、 定義を Senju/OC から Senju/DC へ変換し移行する手順 を参照して下さい。

バージョンアップの順序について、いくつかの例を説明します。

例1:千手マネージャおよび千手エージェントの旧バージョンをアンインストールし、新バージョンをインストールする場合

  1. 千手ブラウザでSenju/OC 千手マネージャの定義をバックアップする

  2. 千手オフライザでSenju/OC の定義をSenju/DC の定義に変換する

  3. 千手ブラウザの旧バージョンをアンインストールし、新バージョンをインストールする

  4. 千手マネージャの旧バージョンをアンインストールし、新バージョンをインストールする

  5. 千手エージェントの旧バージョンをアンインストールし、新バージョンをインストールする

  6. 千手ブラウザでSenju/DC 千手マネージャへ定義を移行する

例2:千手マネージャを新規構築し、千手エージェントをアップグレードする場合

  1. 千手ブラウザでSenju/OC 千手マネージャの定義をバックアップする

  2. 千手オフライザでSenju/OC の定義をSenju/DC の定義に変換する

  3. 千手ブラウザの旧バージョンをアンインストールし、新バージョンをインストールする

  4. 千手マネージャを新規構築する

  5. 千手ブラウザでSenju/DC 千手マネージャへ定義を移行する

  6. 千手エージェントのドメインを切り替える

  7. 千手エージェントをアップグレードする

4.1.2. 千手データベースサーバー・千手ウェブサーバー・千手Webコネクション(DW)を導入している場合

ここでは、千手データベースサーバー・千手ウェブサーバー・千手Webコネクション(DW)を導入している環境で、

Senju/OC から Senju/DC へのマイグレーション順序について、例を使って説明をします。

_images/senju_oc_example2.jpg

図 4.2 Senju/OCシステム例(千手WebコネクションDW利用時)

各ノードをSenju/DCへバージョンアップする場合に必要なツールは、以下の表のようになります。バージョンアップ実施前に準備を行って下さい。

○:必要、-:必要なし。

表 4.2 バージョンアップで必要なツール

ノード

インストーラ (Senju/OC)

インストーラ (Senju/DC)

アップグレードパッチ (Senju/DC)

千手ブラウザ

千手オフライザ

千手マネージャ

千手エージェント

○(※1)

○(※1)

○(※2)

千手データベースサービス

千手ウェブサービス

千手Webコネクション(DW)

※1 新規インストールする場合

※2 アップグレードする場合

各ツールの詳細な利用方法については、各ドキュメント(インストーラについては 「インストールガイド」 、アップグレードパッチについてはパッチの 「README」 )を参照して下さい。

定義を移行する詳細な手順方法については、 定義を Senju/OC から Senju/DC へ変換し移行する手順 を参照して下さい。

バージョンアップの順序について、いくつかの例を説明します。

例1:千手マネージャおよび千手Webコネクション(DW)の旧バージョンをアンインストールし、新バージョンをインストールする場合

  1. 千手ブラウザでSenju/OC 千手マネージャの定義をバックアップする

  2. 千手オフライザでSenju/OC の定義をSenju/DC の定義に変換する

  3. 千手ブラウザの旧バージョンをアンインストールし、新バージョンをインストールする

  4. 千手マネージャの旧バージョンをアンインストールし、新バージョンをインストールする

  5. 千手Webコネクション(DW)をアンインストールする

  6. 千手エージェント・千手データベースサービス・千手ウェブサービスをインストールして千手DevOpsポータルを構築する

  7. 千手ブラウザでSenju/DC 千手マネージャへ定義を移行する

例2:千手マネージャおよび千手Webコネクション(DW)を新規構築する場合

  1. 千手ブラウザでSenju/OC 千手マネージャの定義をバックアップする

  2. 千手オフライザでSenju/OC の定義をSenju/DC の定義に変換する

  3. 千手ブラウザの旧バージョンをアンインストールし、新バージョンをインストールする

  4. 千手マネージャを新規構築する

  5. 千手エージェント・千手データベースサービス・千手ウェブサービスをインストールして千手DevOpsポータルを新規構築する

  6. 千手ブラウザでSenju/DC 千手マネージャへ定義を移行する

  7. 千手マネージャの千手データベースサービスへの蓄積設定を新規構築した千手DevOpsポータルに切り替える

4.2. 定義を Senju/OC から Senju/DC へ変換し移行する手順

4.2.1. ノードグループ・イベント・ジョブスケジュール・コンフィグレーション・ITリレーション エンティティの移行手順

  1. Senju/OC 千手ブラウザより、定義データを千手オフライザファイルとして書き出します。
    [千手オフライザファイルの書き出し]コンテキストメニューは、以下の2つの状態で右ボタンをクリックしてコンテキストメニューを表示させた場合に選択できます。
    • 千手ブラウザで”ノードグループ”エンティティを選択した状態。

    • ツリービューで”ノードグループ”エンティティを選択し、リストビューで1つも選択しない状態。

    詳細については、 ユーザーズガイド「千手ブラウザ(共通編)」「千手オフライザファイルの書き出し」 を参照して下さい。

  2. Senju/DC 千手オフライザを起動し、[ファイル]→[千手のバージョンを指定して開く]メニューを選択して下さい。
    表示されるファイル選択ダイアログで、Senju/OC 千手ブラウザより書き出した千手オフライザファイル名と移行先バージョンを指定し、[開く]ボタンを押すと、新しい千手バージョンで千手オフライザファイルを開くことができます。
    詳細については、 千手オフライザマニュアル「千手オフライザの使い方」「千手マネージャの新バージョンのデータ変換」 を参照して下さい。
  3. 千手オフライザより、以下の千手予約メッセージを削除して下さい。
    • !CCM503、!CCM504、!RES311

    これらの千手予約メッセージのカスタマイズを行っている場合は、Senju/DC マネージャへ定義移行後、<ドメイン>→イベント→メッセージ にて、再度カスタマイズを行って下さい。

    注釈

    千手オフライザでは、千手予約メッセージについて、上位バージョン用データへの変換を行いません。 Senju/DC では、以下の千手予約メッセージの定義が Senju/OC より変わっていますので、旧バージョンの状態で上書きしないようにする必要があります。

    以下、メッセージの相違点について記載します。

    表 4.3 Senju/OC メッセージレベルと属性

    メッセージID

    レベル

    メッセージの文字色

    警報装置の作動

    内容

    !CCM503

    障害('E')

    ON

    !CCM504

    通常('I')

    !RES311

    リソース監視による警告です。

    表 4.4 Senju/DC メッセージレベルと属性

    メッセージID

    レベル

    メッセージの文字色

    警報装置の作動

    内容

    !CCM503

    警告('W')

    OFF

    !CCM504

    警告('W')

    !RES311

    リソース監視による異常通知です。

  4. [ファイル]→[名前を付けて保存]メニューを選択し、表示されるファイル保存ダイアログで保存先ファイル名を指定し、千手オフライザファイルとして保存して下さい。
    詳細については、 千手オフライザマニュアル「千手オフライザデータファイルの保存・開く」 を参照して下さい。
  5. 千手オフライザで書き出した定義ファイルを Senju/DC の千手ブラウザで読み込みます。
    各エンティティ毎に、データの一括読み込みで”千手オフライザファイルを読み込む”を選択して反映します。
    詳細については、 ユーザーズガイド「千手ブラウザ(共通編)」「補足事項」「データの一括読み込み」 を参照して下さい。

4.2.2. その他のエンティティの移行手順

4.2.2.1. キャパシティ・千手ユーザー・コマンド・フィルタ エンティティの移行手順

以下のエンティティは、千手ブラウザの「千手オフライザファイルの書き出し」では、データの一括書き出しができません。千手ブラウザでSenju/OC の定義を個別に書き出して、移行先の Senju/DC 千手マネージャに読み込ませて下さい。
  • キャパシティ

  • 千手ユーザー

  • コマンド→ユーザーコマンド

  • フィルタ→メッセージフィルタ、ネーミングフィルタ

詳細については、 ユーザーズガイド「千手ブラウザ(共通編)」「補足事項」「データの一括書き出し、読み込み」 を参照して下さい。

4.2.2.2. エイリアス エンティティ・ドメインポリシー・千手環境変数の移行手順

以下については、書き出しを行えませんので、再度設定を行って下さい。
  • エイリアス

  • ドメインポリシーの設定(ツリービューの千手ドメインを右クリックで選択)

  • 千手環境変数

エイリアスの詳細については、 ユーザーズガイド「千手ブラウザ(共通編)」「千手ブラウザの使い方(共通編) 」「その他の機能」 を参照して下さい。
ドメインポリシーの詳細については、 ユーザーズガイド「千手ブラウザ(共通編)」「千手ブラウザのエンティティ」「ドメイン」 を参照して下さい。

注釈

Senju/DC 2016 以降では、パッケージサブシステム、モニタリングのディスカバー機能はサポート対象外となりました。