3.1. イベントの概要

イベントは、千手システム内で発行されたメッセージを収集し、業務システムの運用・監視情報を運用管理サーバー側で一元管理します。

予め条件とするメッセージとそのメッセージに対するアクションを設定しておき、条件に該当するメッセージが出力された場合に、自動的に設定されたアクションを実行することが可能です。

また、複雑な手順を予め登録しておくことにより、その手順を自動実行させることができます。

イベントの概要を下記の図に示します。

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図 3.1 イベントサブシステムの概要

  • メッセージの一元管理

    千手システムで発行されたメッセージを一元管理します。メッセージモニタに表示されるメッセージは、障害メッセージ、通常メッセージ、応答要求メッセージに分けて表示されます。

  • メッセージに対する自動アクション

    予め条件とするメッセージとそのメッセージに対するアクションを設定しておき、条件に該当するメッセージが出力された場合に、自動的に設定されたアクションを実行することが可能です。

  • メッセージに対する自動メール

    予め条件とするメッセージとそのメッセージに対するメール送信を設定しておき、条件に該当するメッセージが出力された場合に、自動的にメール送信することが可能です。メール送信の設定にメールテンプレートを使用できます。

  • メッセージに対する自動電話[EXTENSION]

    予め条件とするメッセージとそのメッセージに対するメール送信を設定しておき、条件に該当するメッセージが出力された場合に、自動的に電話呼び出しすることが可能です。

  • ランブックによる自動手順書実行[EXTENSION]
    複数のセクション/チャプター/分岐に前後関係を付け、それらの集まりを1つの実行単位として予めブックとして登録しておくことにより、ブックを自動実行することができます。
    分岐の条件として、前のセクションの終了コードや実行時の出力内容による分岐、環境変数の値による分岐、スケジュールによる分岐、手動による分岐と様々な条件を設定することができます。分岐によって、後続の処理を切り替えるような複雑なフローを作成することができます。
  • ログ情報の蓄積

    メッセージ情報の内容や、コマンド実行結果などの内容はログ情報としてファイルに記録されます。ログビューアからこれらのログ(メッセージログ、オペレーションログ、コマンド実行ログ)を参照することができます。

  • アプリケーションへの応答

    アプリケーションから発行されたメッセージに対し、応答することができます。

  • メッセージガイド

    メッセージガイドとはメッセージID毎のメモを記録する機能のことです。メッセージID毎の対応を記録しておくことで、迅速な障害対応が可能となります。

3.1.1. イベントの構成要素

イベントサブシステムでは、メッセージとオートメーションの2つの機能に大きく分かれています。イベントを構成する要素には、次のものがあります。

大項目

小項目

説明

メッセージ

千手システムからの様々な監視結果や稼働状況を通知するためのものです。

オートメーション

メッセージアクション

メッセージ出力を監視し、ルールに適合した場合に設定したアクションを行うために用いるものです。アクションは、以下の種類があります。

  • メール送信

  • 電話呼出[EXTENSION]

  • コマンド実行

  • ランブック実行[EXTENSION]

メールテンプレート

メールのタイトルや本文を設定するものです。作成したメールテンプレートは、メッセージアクションのアクション発生時のメール送信に使用します。

メール連絡先

メールの送信先を設定するものです。作成したメール連絡先は、連絡先グループに所属させて使用します。

連絡先グループ

複数のメール連絡先や電話呼出[EXTENSION]の連絡先をまとめるものです。作成した連絡先グループは、メッセージアクションのアクション発生時のメール送信先として指定します。

ランブックオートメーション

決まった手順を自動的に実行するために用いるものです。作成したランブックオートメーションの定義は、手動で実行することもできますが、メッセージアクションのアクション発生によって実行させることもできます。