6.4. CCMS Monitoring for mySAPの使い方¶
6.4.1. アラート取得機能¶
アラート取得機能は、アラート取得デーモンプロセスにて、mySAPシステム CCMS上に発生したアラートを定期的に取得し、ログファイルへの蓄積を行います。 収集したアラートを解析または監視することにより、mySAPシステムの状況を把握することができます。
6.4.1.1. アラートログファイル¶
取得したアラートは、千手エージェント(プローブ)上の次のログファイルに、テキスト形式で蓄積されます。
- 【UNIX/Linux】
$SENJUHOME/log/sjANM_ccmsAlert.log
- 【Windows】
%SENJUHOME%\log\sjANM_ccmsAlert.log
このファイルは、2MB を超えると、自動的に切り替えられ、新しいログ情報ファイルが作成されます。
古いログ情報ファイルは、”sjANM_ccmsAlert.log.1”のファイル名で保存されます。以降、”sjANM_ccmsAlert.log.2”、”sjANM_ccmsAlert.log.3・・・”へ保存され、最大”sjANM_ccmsAlert.log.7”まで7 世代分のファイルが保存されます。7 世代より前のファイルは順次削除されます。
6.4.1.2. アラート情報¶
以下に、1 アラート情報のレコード形式について説明します。レコードの各項目間はスペース、コロンで区切られています。
取得日付 取得時刻 : アラート発生日付 アラート発生時刻 レベル AID[AID(Alert ID)] TID[ TID(MTE ID)] Severity[重要度] Status[ステータス] : メッセージ (Set:モニタセット名)(Name:モニタ名)
カラム位置 |
項目
|
説明
|
---|---|---|
1,2 |
取得日付
取得時刻
|
プローブ上で、アラートを受信した日付、時刻です。
|
3,4 |
アラート発生日付
アラート発生時刻
|
mySAPシステム上の、アラートが発生した日付、時刻です。
アラート確認コマンドにて、指定します。
|
5 |
レベル
|
アラートレベルで、以下のように対応しています。
・ERR = エラー
・WRN = ワーニング
|
6 |
AID
|
アラートのIDです。
アラート確認コマンドにて、指定します。
|
7 |
TID
|
アラートが発生したMTEのIDです。
|
8 |
重要度
|
アラートの重要度を示す値です
|
9 |
ステータス
|
アラートの重要度を示す値です
|
10 |
メッセージ
|
アラートの内容を示すメッセージです。
|
11 |
モニタセット名
|
アラートを取得したモニタセット名です。
|
12 |
モニタ名
|
アラートを取得したモニタ名です。
|
6.4.1.3. アラート監視運用例¶
以下にSenju DevOperation Conductorのテキストログ監視を利用して、mySAPシステムのアラート発生を監視する運用例を示します。この例では、エラー及びワーニングの発生時にメッセージモニタに通知されるようにログフィルタを登録し、監視する場合について説明します。

図 6.2 ログフィルタのプロパティ¶
ログフィルタ名などの各項目を入力し[OK]ボタンを押下します。これにより、ログフィルタの登録が完了します。

図 6.3 ログフィルタ登録例¶

図 6.4 ログ監視登録例¶
警告
管理対象ノードにおいて千手が起動していない状態で、[反映(監視属性)]を行うと失敗しますので、注意して下さい。
6.4.1.4. 取得アラートの制限¶
次のファイルパスのモニタセット名を記述したテキストファイルを作成することで、取得するアラートをモニタセット単位で制限することができます。
- 【UNIX/Linux】
$SENJUHOME/dat/mon/sap/sjANM_ccmsAlrtMonSet.def
- 【Windows】
%SENJUHOME%\\dat\\mon\\sap\\sjANM_ccmsAlrtMonSet.def
sjANM_ccmsAlrtMonSet.defをテキストエディタで開き、例のようにモニタセット名を1行ずつ記述して指定します。(最大100個まで指定できます。)
警告
sjANM_ccmsAlrtMonSet.defに同じモニタを持つ異なる名前のモニタセットを設定しても、重複したアラートは取得されません。重複したアラートを取得する場合は、次のsjANM_ccms.defファイルをテキストエディタで開き、「FILTER=ALL」と記述されている部分を「FILTER=FILTERD」に書き換えて下さい。
- 【UNIX/Linux】
$SENJUHOME/dat/mon/sap/sjANM_ccms.def
- 【Windows】
%SENJUHOME%\\dat\\mon\\sap\\sjANM_ccms.def
6.4.2. アラート確認機能¶
mySAPシステム上で発生したアラートを、Senju DevOperation Conductor側より、確認することが出来ます。
6.4.2.1. アラート確認コマンド実行¶
千手ブラウザのツリービューの<ドメイン>→“コマンド”→“千手コマンド”→“モニタリング”より、「mySAPアラートメッセージ確認」コマンドを選択して実行します。(千手コマンドについては、ユーザーズマニュアル「 千手コマンド 」を参照して下さい。)
アラート日付には、メッセージモニタに表示されたアラート発生日付を、アラート時刻には、アラート発生時刻を、アラートIDには、AID(Alert ID)を指定し、実行してください。
- デスティネーション、クライアント、mySAPユーザー名、mySAPパスワードは、省略可能です。
省略時には、mySAPシステム監視設定で設定した値を使用します。(mySAPシステム監視用設定については、「mySAPシステム監視設定」を参照して下さい。)

図 6.5 アラートメッセージ表示例¶

図 6.6 アラート確認コマンドパラメータ設定例¶

図 6.7 アラート確認実行結果例¶
6.4.3. パフォーマンスデータ監視機能¶
mySAPシステム CCMS上にて保持されているパフォーマンスデータを取得し、Senju DevOperation Conductorのモニタリング機能を使って、監視することが出来ます。
監視定義を千手ブラウザより登録し、監視を実施します。監視結果は、各種モニタ画面(グローバルノードモニタ/ノードモニタ)にてその監視状況を表示できます。予め設定したしきい値により障害を検知した場合は、メッセージモニタにメッセージが通知されます。(モニタリング機能については、ユーザーズマニュアル「 4.モニタリング 」を参照して下さい。)
6.4.3.1. 監視対象候補一覧表示¶
監視定義を作成する際に指定する監視対象候補の表示コマンドについて説明します。
千手ブラウザのツリービューの<ドメイン>→“コマンド”→“千手コマンド”→“モニタリング”より、「mySAP監視対象候補表示」コマンドを選択して実行します。(千手コマンドについては、ユーザーズマニュアル「 千手コマンド 」を参照して下さい。)
- 監視対称候補を表示するためには、監視対象が存在する、モニタセット名、モニタ名を指定する必要があります。
モニタセットの一覧を表示するには、モニタセット名、モニタ名、共に省略します。
モニタセット名を指定し、モニタ名を省略することで、そのモニタセットに存在するモニタの一覧を表示することが出来ます。
モニタセット名、モニタ名、共に指定することで、監視対象候補に関する情報が表示されます。
- デスティネーション、クライアント、mySAPユーザー名、mySAPパスワードは、省略可能です。
省略時には、mySAPシステム監視設定で設定した値を使用します。 (mySAPシステム監視用設定については、「mySAPシステム監視設定」を参照して下さい。)

図 6.8 モニタセット表示時例¶

図 6.9 モニタセット表示 実行結果例¶

図 6.10 モニタ表示時例¶

図 6.11 モニタ表示 実行結果例¶

図 6.12 監視対象候補表示時例¶

図 6.13 監視対象候補表示 実行結果例¶