2.3. インストール手順(Windows)

この章では Senju Configuration Manager システム導入の流れについて説明します。

例示する手順やコマンドは、以下の場合を前提としていますので、導入先の構成に応じて読み替えてください。

  • モジュールアーカイブ : senjucm-v1_2_0-20240531.zip

  • Senju/CM 稼働ユーザー名 : senjucm

  • Senju/CM 導入先PATH : C:\senjucm

  • 利用するCLI : powershell.exe

  • 環境変数設定 :
    $senjucm_pkg = "senjucm-1_2_0-20240531.zip"
    $senjucm_user = "senjucm"
    $senjucm_home = "C:\senjucm"
    

注釈

導入先の環境に管理者権限を持つユーザーでログインして作業してください。

参考

対応プラットフォームおよび稼働可能なコンポーネントについては、 本書 稼働環境 を参照してください。

2.3.1. 稼働用ユーザーの作成

Senju/CM を稼働させるためのOSユーザーを作成します。

New-LocalUser -Description "for Senju/CM" -Name $senjucm_user

注釈

作成したOSユーザーのパスワードは任意に設定してください。

作成したOSユーザーのパスワードを定期的に変更しない場合、パスワード有効期限を無期限とします。

Set-LocalUser -Name $senjucm_user -PasswordNeverExpires $true

作成したOSユーザーに対して、必要な権限を付与します。

[管理ツール] に移動し、[ローカル セキュリティ ポリシー] を選択します。

../_images/senjucm_LocalSecurityPolicy.png

図 2.1 ローカル セキュリティ ポリシー

[ローカル ポリシー] を展開し、[ユーザー権利の割り当て] を選択します。 [サービスとしてログオン] オプションを選択します。

../_images/senjucm_LogOnAsAService.png

図 2.2 サービスとしてログオン

[ユーザーまたはグループの選択] ダイアログで、作成したOSユーザーを選択し、[OK] を押下します。

../_images/senjucm_SelectUsersOrGroups_beforeSave.png
../_images/senjucm_SelectUsersOrGroups_Save.png
../_images/senjucm_SelectUsersOrGroups_afterSave.png

図 2.3 ユーザーまたはグループの選択

[サービスとしてログオン] の [プロパティ] で [OK] を選択し、変更を保存します。

2.3.2. モジュールの展開

モジュールアーカイブを任意のインストール先へ展開します。

Expand-Archive -Path $senjucm_pkg -DestinationPath $senjucm_home

2.3.3. サーバー証明書の登録

管理サーバーとして稼働させる場合に必要な手順です。

サーバー証明書の作成もしくは、別途用意したサーバー証明書の登録手順について説明します。 サーバー証明書が用意できない場合、dotnetSDKのインストールが必須となります。

  • サーバー証明書が用意可能な場合、設定ファイル appsettings_user.json に登録します

  • dotnetSDKを利用して開発用サーバー証明書を用いる場合、 dotnet dev-certs コマンドで対応します

2.3.3.1. サーバー証明書が用意可能な場合

用意したサーバー証明書の配置パスおよび読み込みパスワードを、 それぞれ ServerCert および ServerCertPassword に登録します。

以下の場合を前提に例示します。

  • 配置パス : $senjucm_home\.cert\server.pfx

  • 読み込みパスワード : pass1234

{
    "AppConfigUser": {
        "ServerCert": ".cert\server.pfx",
        "ServerCertPassword": "pass1234"
    }
}

2.3.3.2. dotnetSDKを利用して開発用サーバー証明書を用いる場合

Administrator アカウントにて以下のようにコマンドラインで対応します。

$cmdScript = @"
dotnet dev-certs https --clean
dotnet dev-certs https
dotnet dev-certs https --check
dotnet dev-certs https --trust
"@

Start-Process -FilePath 'Powershell.exe' -Credential $senjucm_user -ArgumentList "-Command Write-Output $cmdScript"

2.3.4. データベース接続情報の登録

管理サーバーとして稼働させる場合に必要な手順です。

設定ファイル appsettings_user.json にデータベース接続文字列を登録します。

導入環境に応じて以下とおり設定値を変更します。

  • ConnectionStrings.AdminConnection : DB接続文字列を設定します。

以下は設定例(抜粋)です。

{
    "ConnectionStrings": {
        "AdminConnection": "Server=localhost;Port=5432;Userid=postgres;Password=pgpass;Database=senjucm;commandtimeout=0",
    },
}

2.3.5. 稼働ドメインの登録

管理サーバーではなく収集サーバーとして構築する場合に必要な手順です。

設定ファイル appsettings_user.json に Senju/CM 管理サーバーを登録します。 また、管理サーバーではなく収集サーバーとして起動するように変更します。

導入環境に応じて以下とおり設定値を変更します。

  • AppConfigUser.CentralServer : 管理サーバーのホスト名を設定します。

  • AppConfigUser.AppMode : 2 とします(固定)。

以下は、 Senju/CM 管理サーバーのホスト名が scm01manager である場合の設定例(抜粋)です。

{
    "ConnectionStrings": {
    },
    "AppConfigUser": {
        "CentralServer": "scm01manager",
        "AppMode": 2
    },
}

2.3.6. サービスの登録

サービスとして登録しOS起動時に Senju/CM が自動起動するように設定します。

  1. サービス稼働に利用する資格情報を設定します。

    $params = @{
    Name = "SenjuCM_main_$senjucm_user"
    DisplayName = "Senju Configuration Manager ($senjucm_user)"
    Credential = Get-Credential -UserName "$(hostname)\$senjucm_user" -Message "Enter the Service Logon Account."
    BinaryPathName = '"'+"$senjucm_home\SenjucmService.exe"+'"'
    }
    
  2. 表示された資格情報のGUIプロンプトに Senju/CM 稼働用ユーザーの資格情報を入力します。

  3. サービスとして登録します。

    New-Service @params
    
  4. 以下のように結果表示されることを確認します(SenjuCM稼働用ユーザーが senjucm の場合)。

    Status   Name               DisplayName
    ------   ----               -----------
    Stopped  SenjuCM_main_senjucm Senju Configuration Manager (senjucm)
    

    以下のエラー文言が表示された場合、資格情報の入力をやり直す必要があります。 上述のPowerShellを再度実行してください。

    アカウント名が無効であるか、または存在しません。あるいは、指定したアカウント名のパスワードが無効です。

2.3.7. アプリケーションの起動

サービスを開始して Senju/CM を起動します。

Start-Service SenjuCM_main_$senjucm_user

2.3.8. ログイン確認

管理サーバーとして稼働させる場合に推奨される手順です。

稼働確認のため Senju/CM のWebコンソールにログインします。

  1. Webブラウザにてアクセスします

    URL: https://<Senju/CM 管理サーバーのホスト名>:7061

  2. 初期アカウント/パスワードにてログインします

    • アカウント: senjucm

    • パスワード: SenjuCM#01

参考

IPアドレスを指定したURLを用いておりWebブラウザがタイムアウトする場合、 端末側のhostsファイルに Senju/CM 管理サーバーを登録し、 https://<Senju/CM 管理サーバーのホスト名>:7061 でアクセスしてください。

注釈

アプリケーションの初回起動時には、稼働に必要なDB構築処理をおこなうため、ログイン可能になるまで時間がかかります。 前段の手順で初めて開始したあと、しばらく待ってからWebブラウザでのアクセス確認をおこなってください。