8.1. ITリレーションの概要

ITリレーションでは、システムを構成するIT機器やサービスをアイテムとして定義し、これらのアイテムの関係性を設定することで、システム全体の構成情報を一元的に管理することを可能とします。

これにより障害が発生した際に障害の発生個所や影響範囲の特定を速やかに行うことができ、迅速に障害に対応することが可能です。

また、複雑な仮想環境を運用している場合でもITリレーション管理の機能を利用し正しい構成情報を管理することが可能です。

ITリレーションの構成と機能を以下に示します。

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図 8.1 ITリレーションの概要

  • アイテム間の関係性管理

    アイテム毎に、どのアイテムに対して上位、下位の関係があるかを設定することで、各アイテムの関係性を容易に把握することができます。

  • 障害発生時の影響範囲管理

    千手ブラウザのリレーションモニタでは、設定したアイテムの上位/下位のアイテムの状態、各監視項目のステータス、コンフィグレーション情報の収集状況、障害メッセージの発生状況、ジョブスケジュールの進行状況などを参照することができます。

    各アイテムの関係性を設定しておくことで、障害が発生したときに迅速に原因調査/影響範囲を特定することができます。

  • 仮想環境の構成情報および関係性の自動構築

    仮想環境の構成情報および関係性を、モニタリングで取得している情報をもとに自動構築することができます。動的に変化する仮想環境を最新の情報で確認することができます。また、物理環境と仮想環境のリレーションを統合監視することで、複雑化する仮想環境を適切に管理することができます。