4.5.8. トラップ監視/ベンダーMIB追加について¶
概要
トラップ受信の際、各ベンダーのMIB情報を認識させ、名称変換させるためには、トラップ収集するSNMPコレクタに、各ベンダーより提供されるMIBファイルをインストールする必要があります。
警告
ベンダーMIBを追加してトラップ監視する場合は、千手のSNMPコレクタを使用してください。Windows の Trap Service を使用する場合、ベンダーMIBは利用できません。詳しくは Windowsの"SNMP Trap Service"サービスが稼働している場合の設定 を参照してください。
4.5.8.1. SNMPコレクタ設定¶
千手エージェントにMIBファイルを読み込ませる手順を以下に記します。
- MIBファイルの用意
インストールするMIBファイルを用意します。MIBファイルの拡張子を(.txt)に変更して下さい。使用できるMIBファイルの制限に関しては、 拡張MIBに関する注意事項 を参照して下さい。なお、予めバンドルされたMIBファイルは以下のディレクトリに格納されています。コピーしてご利用下さい。
<UNIXの場合>
$SENJUHOME/dat/net/syscnf
<Windowsの場合>
%SENJUHOME%\dat\net\syscnf
- 格納先ディレクトリの設定
用意したMIBファイルを任意のディレクトリに格納します。以下の例では、格納場所を、[SENJUHOME]/dat/net/usrcnfとしています。
<UNIXの場合>
千手稼働アカウントでログインして下さい。
$SENJUHOME/dat/net に移動し、[usrcnf] というディレクトリを作成します。
$SENJUHOME/dat/net/usrcnf以下に、用意したMIBファイルをすべて格納し、以下の環境変数を設定します。
変数名 SJANM_MIBS_DIR
設定値 MIBファイル格納先フルパス
以下、コマンドを実行して下さい。
% sj_source.com -cSJANM_MIBS_DIR=/home/senju/dat/net/usrcnf success % exit
<Windowsの場合>
千手稼働アカウントでログインして下さい。
%SENJUHOME%\dat\net に移動し、[usrcnf] というフォルダを作成します。
%SENJUHOME%\dat\net\usrcnf以下に、用意したMIBファイルをすべて格納し、以下の環境変数を設定します。
変数名 SJANM_MIBS_DIR
設定値 MIBファイル格納先フルパス
以下、コマンドを実行して下さい。
$ sj_source -cSJANM_MIBS_DIR=c:\senju\dat\net\usrcnf 環境変数反映コマンドは正常に終了しました。 $ exit
参考
正しく読み込めない状態では、受信したトラップが期待通りに変換されない場合があります。プロセスの再起動を行う前に、追加したベンダーMIBが正しく読み込めることをMIBファイルの読み込みチェックコマンド(sjNET_checkMIB)で確認してください。sjNET_checkMIBの使用方法については デベロッパーズガイド「千手コマンドの一覧」 の 「sjNET_checkMIB-MIBファイルの読込チェック-」 を参照してください。
- プロセスの再起動
<UNIXの場合>
ノードモニタより、"sjNET_trapd"を再起動するか、千手を再起動して下さい。
<Windowsの場合>
ノードモニタより、"sjNET_trapd"を再起動するか、千手を再起動して下さい。
参考
- MIBファイル格納先フルパスを示す環境変数( SJANM_MIBS_DIR )は、他の機能のプロセス、コマンドでも参照しています。設定を間違えると、以下の機能で、エラーが出る場合があります。
モニタリング ネットワーク監視(SNMPによる取得)
モニタリング カスタム監視(SNMPによる取得)
モニタリング 千手センサー監視(SNMPによる取得)
構成管理 SNMP取得項目
設定を戻す場合は、以下のようにコマンドを実行して、環境変数の設定を削除して下さい。
<UNIXの場合>
千手稼働アカウントでログインして下さい。
以下、コマンドを実行して下さい。
$ sj_source.com -dSJANM_MIBS_DIR success $ exit
<Windowsの場合>
千手稼働アカウントでログインして下さい。
以下、コマンドを実行して下さい。
$ sj_source -cSJANM_MIBS_DIR= 環境変数反映コマンドは正常に終了しました。 $ exit
4.5.8.2. 拡張MIBに関する注意事項¶
以下は、追加する拡張MIBの注意事項になります。事前にファイルフォーマット等の確認を行う、もしくは、読み込み・コンパイルエラー発生時に確認して下さい。
MIBファイル名には、空白を含む事は出来ません。事前に取り除いた形に、修正して下さい。
一つのMIBファイル内で、定義出来るMIBモジュールは、1つだけです。一つのMIBファイル内に、2つ以上のMIBモジュール定義がある場合は、モジュール毎に、定義ファイルを分けて、コンパイルして下さい。(MIBモジュール定義は、"XXXXXX DEFINITIONS ::= BEGIN"から、"END"までです。)
定義形式は、SMIv1、SMIv2、共に対応していますが、定義ファイル単位で、どちらかの形式のみのサポートになります。IMPORT句にて、"SNMPv2-SMI"をインポートしている場合は、その定義ファイルは、SMIv2形式であると判断されます。("SNMPv2-SMI"がインポートされていない場合は、SMIv1形式と判断します。)SMIv2形式であると判断された定義ファイル内で、SMIv1形式の記述を行った場合は、エラーになる事がありますので、注意して下さい。
- MIB変数名については、以下の制限があります。
先頭文字は、英小文字で始まる必要があります。
使用可能文字は、英小文字、英大文字、数字、"-"(ハイフン)になります。
"-"(ハイフン)は、最後につける事は出来ません、また、連続で使用出来ません。
- データ型名については、以下の制限があります。
先頭文字は、英大文字で始まる必要があります。
使用可能文字は、英小文字、英大文字、数字、"-"(ハイフン)になります。
"-"(ハイフン)は、最後につける事は出来ません、また、連続で使用出来ません。
千手で、予め、以下のMIBモジュールを定義しています。これらについては、追加拡張する必要がありません。
なお、ベンダーにより、一部書き換えられて提供される場合もあるので、注意して下さい。
-----------------------
AGENTX-MIB
DISMAN-EVENT-MIB
DISMAN-EXPRESSION-MIB
DISMAN-NSLOOKUP-MIB
DISMAN-PING-MIB
DISMAN-SCHEDULE-MIB
DISMAN-SCRIPT-MIB
DISMAN-TRACEROUTE-MIB
EtherLike-MIB
HCNUM-TC
HOST-RESOURCES-MIB
HOST-RESOURCES-TYPES
IANA-ADDRESS-FAMILY-NUMBERS-MIB
IANA-LANGUAGE-MIB
IANA-RTPROTO-MIB
IANAifType-MIB
IF-INVERTED-STACK-MIB
IF-MIB
INET-ADDRESS-MIB
IP-FORWARD-MIB
IP-MIB
IPV6-FLOW-LABEL-MIB
IPV6-ICMP-MIB
IPV6-MIB
IPV6-TC
IPV6-TCP-MIB
IPV6-UDP-MIB
LM-SENSORS-MIB
MTA-MIB
NET-SNMP-AGENT-MIB
NET-SNMP-EXAMPLES-MIB
NET-SNMP-EXTEND-MIB
NET-SNMP-MIB
NET-SNMP-MONITOR-MIB
NET-SNMP-SYSTEM-MIB
NET-SNMP-TC
NET-SNMP-VACM-MIB
NETWORK-SERVICES-MIB
NOTIFICATION-LOG-MIB
RFC-1215
RFC1155-SMI
RFC1213-MIB
SNMP-REPEATER-MIB
RS-232-MIB
RMON-MIB
SMUX-MIB
SNMP-COMMUNITY-MIB
SNMP-FRAMEWORK-MIB
SNMP-MPD-MIB
SNMP-NOTIFICATION-MIB
SNMP-PROXY-MIB
SNMP-TARGET-MIB
SNMP-USER-BASED-SM-MIB
SNMP-USM-AES-MIB
SNMP-USM-DH-OBJECTS-MIB
SNMP-VIEW-BASED-ACM-MIB
SNMPv2-CONF
SNMPv2-MIB
SNMPv2-SMI
SNMPv2-TC
SNMPv2-TM
TCP-MIB
TRANSPORT-ADDRESS-MIB
TUNNEL-MIB
UCD-DEMO-MIB
UCD-DISKIO-MIB
UCD-DLMOD-MIB
UCD-IPFILTER-MIB
UCD-IPFWACC-MIB
UCD-SNMP-MIB-OLD
UCD-SNMP-MIB
UDP-MIB
V2ADMIN-MIB
USEC-MIB
COMMUNITY-MIB
-----------------------