3.2. バージョン2023.0.0の新機能¶
3.2.1. 共通機能¶
- ノード定義の差分書き出し/読み込み機能強化
システム情報・ディスク・プロセス・ログの監視定義について、差分で書き出しおよび読み込みする機能を追加しました。 従来はノード情報としてまとめられていましたが、差分のみ個別で書き出し・読み込みが可能となります。
- WebコンソールのMFA対応
Keycloak との連携により MFA: Multi-Factor Authentication に対応しました。 Webコンソールへのセキュアなリモートアクセスが可能となります。
- WebコンソールのSSO対応
シングルサインオン、アイデンティティ管理、アクセス管理の機能を提供するオープンソースソフトウェア製品である Keycloak との連携により SSO: Single-Sign On に対応しました。 他Senju Family製品をはじめ対応したWebアプリケーション間をシームレスに使用可能となります。
- 千手WEBアドオンおよびWeb APIのWSFC対応
WSFC: Windows Server Failover Clustering 構成において、千手WEBアドオンおよびWeb APIのクラスタリソース指定に対応しました。 Webhookによる他システムとのイベント連携機能についてクラスタリングによる高可用性構成が可能となります。
- DRBDとPacemakerによるLinuxサーバーの冗長化対応
Linuxサーバーの冗長化を実現するために、DRBDとPacemakerに対応しました。 DRBDはLinuxの分散ストレージシステムであり、データレプリケーションを行うソフトウェアです。 Pacemakerは異常発生時に自動的にフェイルオーバーを行うソフトウェアです。
- コンテナ稼働対応
Linux版千手コンポーネントについてDockerコンテナでの稼働に対応しました。
- Ansible Playbook提供
オープンソースの IT 自動化エンジンである Ansible による導入に対応し、千手マネージャおよび千手エージェントの導入に利用可能な Ansible Playbook の提供を開始しました。 導入手順のコード化および導入作業の自動化が容易になります。
- 稼働条件の自動チェック機能
千手システムの稼働条件である名前解決とポート疎通が正常に行えるかを千手システムの起動時に自動チェックする機能を追加しました。 また同様のコマンド
sj_checkconnection
(千手接続状況チェックコマンド)を追加しました。 これにより起動失敗時の原因調査および対応が容易になります。
3.2.2. イベント¶
- メール送信機能の先進認証対応
メール送信時の認証方式として OAuth2.0 に対応しました。 また、 OAuth2.0 認証に必要なトークン設定のためのGUIツールの提供を開始しました。
3.2.3. モニタリング¶
- ログ監視による大量メッセージ出力の抑止機能強化
テキストログまたはイベントログの監視による大量のメッセージ出力を抑止する機能を拡充しました。 ログ監視機能の拡張設定ファイルに事前設定しておくことで、同一監視間隔内に発生したメッセージを1つにまとめることができます。 また、従来のメッセージIDだけでなく、ノードIDや付加文言の特定カラムの内容をもとにした重複判定も可能になります。
- テキストログ監視のJSON形式対応
テキストログ監視においてJSON形式のファイルに対応したJSONログフィルタを追加しました。 また、JsonPath記法によるフィルタ条件およびメッセージ付加文言の指定も可能になりました。
- 監視対象イベントログのJSON出力機能
監視対象ノードのイベントログ内容をJSON形式で出力する機能を追加しました。 監視にあたり収集したイベントログデータの活用や連携がより容易になります。 また、JSON形式のテキストログ監視機能を利用して監視することも可能になります。
- イベントログ監視の性能改善
イベントログ監視機能の実行プロセスをログ監視タスク単位で並列化するよう改善しました。 時間あたり監視件数の低下を抑えつつ大量のイベントログ監視タスクを処理できるようになります。
- 千手システムプロセスによるリソース使用量参照
千手システムプロセスのリソース使用量履歴をファイル出力する機能を追加しました。 また、出力された履歴データをグラフ表示するGUIツールの提供を開始しました。
3.2.4. ジョブスケジュール¶
- ランチャートにおける表示項目の切り替え
ジョブモニタおよびジョブエディタのランチャートにて表示する情報を切り替える機能を追加しました。 従来の定義名称だけでなく、説明、起動コマンド、実行動作環境名、ノードといったジョブの詳細を把握しやすくなります。