5.2.8. 運用上の注意事項

  1. 状態管理サーバープロセスのメモリ上の情報と、フレーム定義ファイル情報に関する注意

    ジョブスケジュールサブシステムでは、一時停止の指定/解除、及びスキップの指定/解除の操作を行った場合、その時点のフレームの状態によって、プログラム内部の動作が若干異なります。

      フレームが起動する前の状態( 未投入/待機中)では、フレーム定義ファイル情報の一時停止、及びスキップの情報を変更します。

      フレームが起動後の状態( 稼働中/正常終了等、上記以外の状態)では、ジョブスケジュールの状態管理サーバープロセスのメモリ上の情報を直接変更します。この情報は、該当フレームの初期化を実行するときに消されます。

    例えばあるフレームについて、一時停止やスキップの操作を行いながら実行させた後に、そのフレームの初期化、フレームの投入を行った場合を考えます。この場合、フレーム定義ファイル情報に書かれた一時停止、及びスキップの情報は投入時に反映されますが、プロセスのメモリ上で変更された情報については投入時に反映されません。

    ジョブモニタ等を用いて確認しながら、注意して運用して下さい。

  2. フレームの自動初期化機能について

    正常終了( またはスキップ終了)したフレームのうち、運用日付から7日以上経過したものは毎日自動的に初期化されます。自動初期化機能については、 expire処理の開始時刻の設定 を参照して下さい。

  3. フレームのリカバリについて

    フレームのリカバリについては、 ジョブスケジュールのリカバリ処理について を参照して下さい。

  4. フレーム連携トリガについて

    トリガはそのトリガを使用するフレームが起動したときに生成され、フレーム連携トリガで指定したフレーム/ネット/ジョブ/分岐ジョブが正常終了(スキップ終了)した時にONになります。

    そのため、フレーム連携トリガを使用するフレームが起動する前に、フレーム連携トリガで指定しているフレームを初期化してしまうと、ONになる条件が到来しないため、OFF状態のままとなります。

    自動サイクル運用を行っているフレームを連携対象とする場合は 自動サイクル運用の初期化保留日数の設定 を参照して下さい。

  5. 分岐ジョブで指定した判定元ジョブのスキップ終了について

    あるジョブが分岐ジョブの判定元ジョブとして指定されている場合、そのジョブがスキップ終了すると分岐条件の判定ができないため分岐ジョブが異常終了します。

    分岐ジョブの後続の分岐先ネットを起動させる場合は、異常終了した分岐ジョブで強制分岐を行ってください。

  6. 分岐ジョブと判定元ジョブの実行順序について

    判定元ジョブは分岐ジョブと同一フレーム内に所属していれば良く、分岐ジョブとの先行関係が作成されていないジョブでも指定できます。

    ただし、判定元ジョブと分岐ジョブの間に先行関係が作成されていない場合は判定元ジョブの終了と分岐ジョブの起動の順序に考慮が必要です。

    この場合、分岐ジョブの分岐条件の判定は判定元ジョブの正常終了時の終了コードで行うため、分岐ジョブが起動する前に判定元ジョブが正常終了している必要があります。

    分岐ジョブが起動して分岐条件を判定する時点で判定元ジョブが正常終了していない(稼働中の状態)、または、判定元ジョブが異常終了している場合、分岐ジョブは異常終了します。

    一方、判定元ジョブと分岐ジョブの間に先行関係が作成されている場合は判定元ジョブの終了が分岐ジョブの起動条件になるため上記の考慮は不要です。

  7. 判定元ジョブに同一フレーム内の別の分岐ジョブを指定した場合について

    判定元ジョブに同一フレーム内の別の分岐ジョブを指定した場合でも後続の分岐先ネットを起動させることができます。

    この場合、分岐ジョブの分岐条件の判定は判定元ジョブに指定した分岐ジョブの終了コードで行われます。

    分岐ジョブの終了コードは正常終了の場合 0 であるため、以下の場合に分岐先ネットが起動します。

    • 判定元ジョブに指定した分岐ジョブが正常終了している(終了コードが0)

      かつ

    • 後続の分岐先ネットの分岐条件が以下のいずれかの場合
      • デフォルト分岐

        または

      • 「0と等しい」、「0以上」など 0 が真となる条件

  8. ジョブスケジュール機能の時刻変更に関する注意

    以下のコマンドについて、変更/追加/削除を23時59分に実行することはできません。

    • sjPEX_frmrtime -フレームの所要予定時間の変更/追加/参照/削除-

    • sjPEX_frmstime -フレームの起動予定時刻の変更/参照-

    • sjPEX_jobedelay -ジョブの遅延監視の終了時刻の変更/追加/参照/削除-

    • sjPEX_jobrtime -ジョブの所要予定時間の変更/追加/参照/削除-

    • sjPEX_jobsdelay -ジョブの遅延監視の開始時刻の変更/追加/参照/削除-

    • sjPEX_jobstime -ジョブの開始予定時刻の変更/追加/参照/削除-

    • sjPEX_netedelay -ネットの遅延監視の終了時刻の変更/追加/参照/削除-

    • sjPEX_netrtime -ネットの所要予定時間の変更/追加/参照/削除-

    • sjPEX_netsdelay -ネットの遅延監視の開始時刻の変更/追加/参照/削除

    • sjPEX_netstime -ネットの開始予定時刻の変更/追加/参照/削除-

    • sjPEX_rnetetime -繰り返しネットの打ち切り時刻の変更/参照-

    • sjPEX_shiftdate -開始予定日付変換-