現状の課題
ユーザーのサービスデスクに対する満足度を最も低下させるのは、問い合わせや不具合への対応に長い時間が掛かることである。インシデントに対する担当者のたらい回しや放置は無くさなければならない。しかし、未知の不具合や高度で専門的な問い合わせなどは、有識者やベンダーへの問い合わせが必要になり、たらい回し状態に陥る可能性がある。また、インシデントがメールなどで管理されている場合は、担当者のアサインが漏れて放置状態になる危険性もある。
解決策
原則的には、ユーザーから問い合わせを受け付けた担当者が、解決までの責任を持つべきである。担当者自身が解決できない問い合わせや不具合の場合は、適切な担当部署に速やかにエスカレーションを行い、対応を委ねる必要があるが、ユーザーへの回答は受け付けた担当者が行うべきである。なお、故障PCの修理や高度に専門的な問い合わせへの回答といった、窓口担当者の業務範囲を超える対応が必要な場合は、専門の担当者が対応を代行することはあり得る。そうした場合であっても、調査進捗状況を逐一ユーザーに報告することで、ユーザー満足度の低下を防ぐことができる。
また、インシデントの影響度や緊急度によって、中間報告の頻度を変えていくことが求められる。多くのユーザーに影響のある重大インシデントの場合は、状況に変化があったタイミングでタイムリーに報告を行うべきである。
Senju Familyでの実践方法
Senju Service Managerでは、インシデントの担当者を1人に割り当てることを原則としている。インシデントの対応責任者を明確にすることで、たらい回しを防止する。アサインされた担当者がインシデントを解決することができない場合、適切な担当者にエスカレーションを行う。エスカレーションは、担当者単位で行うことも、グループ全員に行うこともできる。
エスカレーションが行われると、エスカレーション先のユーザーのタスク一覧にインシデントが表示されるとともに、メールでエスカレーション通知が行われる。メールにはインシデントへのURLが含まれており、URLをダブルクリックすれば当該インシデントを表示させることができる。グループ全員にエスカレーションを行った場合は、インシデントは未アサインの状態となっており、担当者が引き受け操作を行った時点で初めてアサインが確定する。
各インシデントはステータス(新規、受け付け済み、割り当て済み、処理中、解決済み、保留中など)を持っており、ステータスごとに絞り込んで一覧表示することができる。これにより、割り当てられていない、あるいは未解決のインシデントを表示させることができる。
さらに、業務ステータスの機能を活用して、インシデント詳細画面にステータス一覧を図で表示することができる。これにより、対応済/対応中/未対応等のステータスが一目で分かり、作業効率が大幅にアップする。また、業務ステータスのリンクをクリックするとガイドが表示され、そのステータスの時に何をすべきか利用者が一目で分かるようになる。
そして、「次のステータスへ」ボタンを利用することで、ワンオペレーションでステータスを変更することができるようになり、エスカレーション先が指定されている場合には、新ステータスの対応者に情報を自動でエスカレーションする機能も備えている。
また、自動メール通知機能を利用して、一定期間を過ぎても対応が行われていないインシデントが存在する時、対応を行うべきユーザーにメールで通知することができる。インシデントの最終更新日時で絞り込むことで、長期間更新されていないインシデントの一覧を表示させることも可能である。
タスク一覧画面では、対応期限を超過しているインシデントは赤字で表示されるので、期限までに対応できていないインシデントがひと目で分かるようになっている。管理者は、タスク一覧画面からグループに所属するメンバーのインシデントの一覧およびサマリー(残件数)を参照することができ、各メンバーの負荷状況や放置されているインシデントがないかをタイムリーにチェックすることができる。

