NRI 野村総合研究所
プロセス管理の技4

メールや SNS などの通知をサービスデスクツールに
自動でインシデント登録したい

現状の課題

インシデントは、ITインフラの異常(ハードウエア故障、ソフトウエア異常、ネットワーク障害、など)により引き起こされるものや、ユーザーのアプリケーション操作に関する知識不足やパスワード忘れに起因するものなど、多種多様である。
インシデント管理を行う上で、インシデントを漏れなくインシデント管理ツールやインシデント台帳などに登録することが最低限必要である。だが実際には、全てのインシデントが登録されないケースがある。例えば、インシデント登録が担当者個人の判断に任されており、軽微なインシデントの場合はインシデントとして登録されなかったりするケースがあげられる。また、ユーザーからの問い合わせをメールで受け付ける場合に、担当者がメールを見落としてインシデント登録されないといったケースも考えられる。

解決策

インシデントを漏れなく登録するには、標準的なインシデント管理ツール基盤が不可欠である。ここで標準的というのは、インシデント管理に関わる関係者が共通にアクセスでき、共通の分類基準に沿ってインシデントを登録することが可能な基盤という意味である。また、メールの自動取り込みやWeb APIなどのインシデントを漏れなく取り込むためのシステム的な仕組みも必要となる。
メールでの連絡先窓口の一元化という点では、単一の問い合わせ用メールアドレスを準備するのがよく、そのアドレス宛てに送られた問い合わせメールをインシデントとして取り込むことが望ましい。ユーザー自身が問い合わせ先を選択する必要がなくなり、サービスレベルが向上する。その際、あらかじめメールの問い合わせ書式を決めておくことで、メールの送り元アドレスや件名、メール本文などを自動的に判断し、適切な担当者をアサインした上でインシデントを自動起票することができる。
さらに、Web APIを通じたインシデント自動起票の仕組みを導入することで、他のシステムやツールからのインシデント情報をリアルタイムに取り込むことが可能となる。これにより、例えばモニタリングシステムが検知したアラートを即座にインシデントとして登録し、迅速な対応を実現することができる。APIを利用した自動起票は、インシデントの即時性と正確性をさらに向上させ、IT運用の効率化とサービス品質の向上に寄与する。

Senju Familyでの実践方法

Senju Service Managerでは、ユーザーからのサービス利用上の問い合わせや不具合、機能改善要望、監視ツールによるシステムアラートなど、さまざまなインシデントを適切にカテゴライズする。ITインフラやアプリケーションなど任意のカテゴリーでの分類も可能である。
また、Senju Enterprise Navigatorを経由させて、メールによる問い合わせを、自動的にインシデント登録することができる。その際、メールの件名や差出人アドレス、メール本文内容を基に、インシデントを自動的に分類し、担当者をアサインした上で登録する。これにより、インシデントの対応漏れを防止できるだけでなく、インシデント登録の大幅な効率化につなげることができる。
そして、Senju Service Managerは、Web APIを通じたインシデントの自動起票にも対応している。システムやアプリケーションからのアラートをAPI経由で直接Senju Service Managerに送信し、即座にインシデントとして登録する機能を提供する。APIを利用することで、異なるシステム間の連携を強化し、インシデント対応の迅速化と精度の向上を図ることができる。
さらに手動での登録経路として、mattermost等のチャットツールからの登録や、スマートフォンで使用可能なSenju Service Managerのアプリからの登録も対応しており、Senju Service ManagerのWebサイトを逐一開くことなく登録を効率化することが可能である。

図1
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