NRI 野村総合研究所
氾濫するメッセージの無視作業と
一次切り分けを自動化

OSS監視ツールからの
大量メッセージを集約・削減

高品質のITサービスを提供するために重要システムの監視は必須の取り組みだが、一方でコスト削減も求められている。このような状況を背景にOSSの監視ツールが活用されることがあるが、各ツールから発せられるアラートなどのメッセージは膨大な件数となり、対応するオペレーターの負荷を増大させている。これらへの対策がOSSを活用したシステム運用の成功のカギを握る。

コスト削減のためのOSS活用が
逆に運用現場の負荷に

システム監視の課題

  • OSSの監視ツールにより運用コスト削減を試みるが、逆に運用負荷が増えている。
  • 複数の監視ツールが乱立してしまい、メッセージが氾濫している。

現在、「攻めのIT」という言葉が盛んに聞かれるように、企業の情報システム部門は、最新のデジタル技術を活用してビジネスに貢献していく役割が求められている。ところが多くの企業では、IT予算のうちの大半を既存のITシステムの運用管理に費やしているのが現状で、より戦略的なIT投資のためには、この運用コストをいかに削減していくかが課題となる。その中で、OSS(オープンソース・ソフトウェア)ベースのシステム監視ツールを活用するケースがある。だが、OSS導入によって新たな問題が顕在化しているのも事実だ。一般にOSSは、商用製品に比べて操作や維持管理に慣れが必要である。また監視ツールを乱立させてしまったがために、受け取るメッセージも膨大になって運用負荷が増大し、人的リソース不足に陥るケースも存在する。

氾濫する大量メッセージへの
対応の多くは無視作業という現実

課題解決が難しい理由

  • 出力されたメッセージのフィルタリング機能が弱い。
  • 90%近い無視対象メッセージへの対応に時間が取られる。

OSSベースの監視ツールを利用した際、しばしば問題となるのが出力されるメッセージのハンドリングである。高度なフィルタリングが難しいことから、コンソール画面にメッセージが氾濫してしまうのだ。
これらのメッセージを読み解いてみると、実際には無視しても支障がないものが、かなりの割合で含まれている。事実、とある企業の例では、発生した全メッセージのうち、実に約90%が無視対象だったというケースもある。こうしたメッセージの一次切り分けや対応に費やす時間は、個々に見れば数分程度に過ぎないだろう。しかし、月間のメッセージ件数は1万件を超えることもある。まさに“塵も積もれば山となる”形で対応時間が膨らんでいくのである。
現在の情報システム部門はシステム運用業務の抜本的な合理化・効率化が急務となる一方、事業部門や開発部門に対して今まで以上に高品質かつ付加価値の高いITサービスを提供することが求められている。上述のようなメッセージ対応に時間を取られていては、ビジネスに貢献するための人的リソースを創出することはできない。

監視ツール本体に手を加えずに
メッセージ対応工数を削減

解決のポイント

  • 4つのステップを通じてメッセージの無視作業を軽減し、対応の自動化につなげていく。
  • 他社の成功体験を真似ることからスタートすることが成功への近道である。

氾濫するメッセージに起因する課題の解決策としては、次の4つのステップでシステム運用の負荷を軽減することが基本となる。第1ステップとして、システムごとに個別導入された複数の監視ツールや管理サーバを束ねて一元管理(統合管理)を行う。第2ステップとして、検知したメッセージの多段階フィルタリングにより無視作業を自動化する。第3ステップとして、前ステップをすり抜けてきたメッセージの一次対応(メール連絡、電話連絡)を自動化する。第4ステップとして、各メッセージに対応したアクションの自動化または対応手順のナビゲーションを実行する。この解決策のポイントは、監視ツール本体にほとんど手を加えることなく運用負荷を軽減する仕組みを導入できるということだ。また、メッセージ対応の品質の均質化が可能となり、属人性を排除したスキルの平準化を図ることができる。ここである事例を紹介しよう。大手物流企業のシステムの監視を行うあるIT企業では、オンプレミスとクラウドのシステムの監視にそれぞれに別々の製品を使っていたため、運用がバラバラになっていた。ここに統合運用管理ツール「Senju Family」を導入したことで、システムから発せられた大量のメッセージをフィルタリングし、エラーメッセージを67%削減することができたという。まずはこうした他社の成功体験を真似ることからスタートすることが、OSSを活用したシステム運用を成功させる近道だ。

図1

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